沖縄の物価は特に安くない

『沖縄の物価は安い』。このような話を聞いたことはあるでしょうか。ただし、沖縄の物価が安かったのは過去の話で、今では本土と大差のない物価になっているのが現状です。
2020年の国の調査では、総合的に見ると少し物価は低いものの、食費や水道光熱費では全国平均より上回っている結果となりました。
今回は生活費の項目別に、沖縄の物価が全国と比べてどのぐらいの指標なのか見ていきます。
沖縄の物価を全国と比較する

沖縄の費目別の物価指数
今回の比較は、総務省によって調査されている『消費者物価地域差指数』というデータを引用して作成しました。
この指数は、世帯が購入する物やサービス等の価格について、全国平均価格を100とした指数です。
指数値が100を上回ると平均より高く、100を下回ると平均より低いということになります。
こちらが全国平均と沖縄の物価を比べた指標となります。(2020年の結果)
総合値だけで見ると、指数は『98』と平均より少し下回る結果となっています。しかし、全国平均よりも高い結果となったのが、食料費(103.3)と水道光熱費(102.2)です。食費や水道光熱費は生活の中でメインとなる固定費なので、沖縄で生活する上では重要な部分です。
ただ住居費が大きく下回っているのも特徴的です。
たしかに沖縄で生活していると、食費面では安さは感じませんが、家賃面では全国と比べて安く感じます。沖縄で生活費を抑えたい場合は、家賃を抑えた物件に住むことで食費などとのバランスをとることができるでしょう。
総合指数順では33番目
都道府県別で総合費を大きい順で並べてみると、沖縄は33番目となります。
関東が高く、九州地方が低いという結果になっています。関東地方は住居費が特に高いためこのような順位になっていますが、実は県庁所在市の食料費だけで見ると、東京よりも那覇市の方が高い指数です。その為、物価が安いイメージで移住してきた人は、食費が思っていたよりも高いという点でギャップを感じることが多いと思います。
費目別の順位は食料費が4番目
費目別に高い順で並べてみると、食費が特に高くなっているのがわかります。島国という立地上、本土からの生鮮食品に輸送費がかかり高くなっている印象があります。
沖縄で生活する上で、住居が安いのは嬉しい限りですが、普段の生活費に関係する水道光熱費や食費、交通費などを見ると、そこまで物価が安いということは言えないようです。
【結論】沖縄の物価は安くないが家賃で大きく節約できる
今回、沖縄の物価指数を項目別にみてみると、普段の生活に関わる費目は特に安くありませんでした。加えて、沖縄は全国と比べて給与所得が低く、最低賃金も一番低いです。
物価は全国とそこまで変わらず収入は低い傾向の沖縄ですが、家賃は都心と比べると大きく節約することができます。一人暮らしの物件であれば、4~5万円ほどで十分満足できる物件に巡り合えます。
沖縄で生活をするには、まずは家賃を抑えることを意識して過ごしていきましょう。